山口県立美術館『驚異の超絶技巧! 明治工芸から現代アートへ』

今回は珍しく美術館ネタです。美術館なんて行ったの何年ぶりだろ。。。

山口県立美術館『驚異の超絶技巧! 明治工芸から現代アートへ』展に行ってまいりました。

http://www.yma-web.jp/news/leaflet%20meijikogei2018.pdf

ニュースで見たか何かで、かなり気になっていましたが、先日ちょうど自由になれる時間ができましたので「今しかないっ!」と思い切って行ってきました。

 

入館料は大人1300円です。前売りだと1100円ですのでコンビニの発券機などで購入するのが得かと。浮いたお金でコンビニのコーヒーでも味わいましょう。

あ、18歳以下ですと無料だそうです。

 

さて、久しぶりの美術館、特大パネルを前にして期待が高まります。

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こういった場所では常識的なことですが、館内は写真禁止です。

なので、特別に許可された作品以外は写真撮れません。今回も写真少な目ですが、しょうがないので許してください。

 

なお、ここからは自分の語彙力の無さに嫌気がしたのですが、お付き合いくださいませ。

 

まず、展示コーナーに入ってすぐ、上の写真のパネルにでかでかと載ってるのと同じキュウリが待ち受けているではありませんか!

象牙で彫ってあるとは思えない、生々しい造形です。

前から後ろから横から色々な角度で見れるのですが、私が驚嘆したのは下から葉っぱの裏を見たときです。細かい葉脈がしっかりと再現されています。皆が見るであろう表側だけでなく、こんな細かいところまで、一分の隙も無い、まさに超絶技巧です。

 

そして、今回私が数ある展示作品の中で一番感動したのは、実はこのキュウリの近くにあった、鹿の骨を彫って作られた桜です。

もう本当に細かで、花の中のめしべまできちんと彫ってあり、花びらは向こうの光がうっすら透けて見えるほどに薄いです。本当に鹿の角かよ!と思うぐらいにリアルです。

私は他の作品を見てはまたここに戻り、また見ては戻りを4回ぐらい繰り返してしまいました。私にとってはそれぐらい強烈な印象の作品でした。

 

その他にも色々な作品がこれでもか!というぐらいに見事な出来栄えです。

・木で彫った今にも動き出しそうな昆虫(一木彫りの作品も多いです)

・金属で出来ているとは思えない、生き生きとした表情の鳥やサンショウウオ

・まるで絵画のような刺繍(近くでよーく見て、あ、本当に刺繍なんだなと確認できます)

・細かい模様が気が遠くなるぐらい入ってる陶磁器

・実際に動かすことができるよう作られている、木や金属で出来た伊勢海老や鯉、蛇

・本物にしか見えない、象牙で出来たバナナやトウモロコシなどの野菜

などなど、これらはほんの一部で、実際にはもっとたくさんの作品があります。

 

自分が想像していたよりたくさんの作品があり、そしてその全てがまさに超絶技巧の品です。全く飽きがきません。

 

二つだけ撮影を許可されている作品がありましたので、特に印象に残った方を載せます。

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これは私とほぼ同じ年齢の人の現代作品です。アルミで出来ているそうです。写真じゃ伝わりにくいですが、とにかく細かいです。

この人の作品もあと何点か展示されていました。

 

これらの作品を見ていると、まさに魂が込められた作品、自分の命を削って生み出した作品なんだろうな、と思い胸が熱くなります。

本当に、ちょっとした気のゆるみで、作品が折れてしまったりして台無しにしてしまうようなプレッシャーの中、制作されたのだと思います。

 

あと、余計なことかもしれませんが、これらの作品を運搬するだけでも非常に気を使いそうです。あんな細かいものをどうやって運んだんだろうなどと考えてしまいました。

持つだけでも恐ろしい、というような繊細な作品も数多くありますので、運送する方などはきっと神経を張り詰めながらの作業であっただろうと勝手に思います。

私は嫌だ。持つの怖い。

 

以上、久しぶりの美術的な活動でしたが、かなりの満足度でした。

行くかどうか迷ってるなら絶対に行ったほうがいいです!

写真じゃ本物の凄さの10分の1も伝わりません。実物を自分の目で見た際の情報量、感動とは比べ物になりませんから。

実際にスポーツを観戦するか、テレビでダイジェストだけ見るような違いでしょうか。(スポーツ全く興味ないので分かりませんが。。。)

やはり実物には圧倒的な凄み、オーラが感じられます。

 

ぜひ実際に足を運んでみていただきたいと思います。